2005年7月1日

シュレーダー首相に対する信任案が、予想通り今日連邦議会で否決されました。首相は連邦大統領に議会の解散を要請し、大統領が予定通り解散を宣言すれば、9月18日に連邦議会選挙が予定を1年早めて行われることになります。いずれにしても、シュレーダー政権は、今後2ヶ月あまりの間、選挙管理内閣にすぎず、死に体の政府となります。考えてみれば、非常に不安定な状態であり、シュレーダー首相の経済政策の不調が生んだ混乱というべきでありましょう。

いま敗戦60年目のドイツと日本に関する原稿を書いているのですが、最近の日本の政治家の歴史認識に関する発言のレベルの低さには、肌に粟を生じます。しかし、中国も民主国家ではなく、歴史教科書やマスコミを通じて、国民の反日感情を煽っていることは事実であり、アジアの歴史認識問題は、ヨーロッパ以上に複雑であることを感じます。それだからこそ、日本も早めに対処するべきだったのではないでしょうか。